環境・公害対策部だより
【声明】玄海原発4号機の再稼働中止を求める
2018.05.12
九州電力株式会社代表取締役社長 瓜生道明殿
玄海原発4号機の再稼働中止を求める
兵庫県保険医協会
第1075回理事会
5月3日、九州電力が再稼働の準備を進めている玄海原発4号機(佐賀県玄海町)で、核燃料に直接触れる1次冷却水の循環ポンプで、トラブルを起こしたことに対し、強く抗議することともに、同原発の再稼働中止を強く求める。
玄海原発では、1999年にも1号機で同様のトラブルが発生している。また、2007年には2号機で1次冷却水につながる配管のひび割れが見つかり、今年3月末には3号機で2次系配管から蒸気漏れを起こした。九州電力の検査体制・検査能力、設備への評価能力、安全意識の欠如からトラブルが続いていることは明白である。また、机上の書類審査でしかない新規制基準審査に合格したところで、玄海原発の安全性は保障されていないことも改めて明らかとなった。このような九州電力が原発を安全に運転できるとは考えられない。九州電力はすべての稼働中の原発をただちに停止すべきである。
今回のトラブルの原因となった部品は、今年1月に取り換えられたばかりであるが、事故原因は未だ分かっていない。同様のトラブルが他の原発で起こる可能性は高く、すでに稼働した原発でも総点検が必要である。
われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を産出し続ける原発の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。玄海原発4号機の再稼働中止と、稼働中のすべての原発をただちに停止させ、総点検を行うよう、政府・九州電力に強く求める。