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【声明】東海第2原発の新規制基準適合に抗議し即時廃炉を求める

2018.10.13

東海第2原発の新規制基準適合に抗議し

即時廃炉を求める

兵庫県保険医協会

第1083回理事会

 原子力規制委員会は9月26日、運転開始から11月で40年を迎える日本原子力発電東海第2原発に対し、安全対策が新規制基準に適合すると認める審査書を正式決定した。

 そもそも「原子力発電所は原則40年で廃炉に」というルールは、福島第一原発事故を受け定められ、「1回だけ、最長20年」という運転延長規定は、電力不足などに備えるために設けられた、非常時への対策のためのものである。規制委員会も「極めて例外的」と説明してきたはずで、ルールの形骸化につながるものであり、看過できない。

 また、東海第2原発は福島第1原発と同じ沸騰水型原子炉(BWR)である。福島第一原発事故はいまだ原因が究明されておらず、同型原発は今後、同様の事故を起こす可能性を内包している危険な原発である。さらに東海第2原発は、東日本大震災で緊急停止し、津波によって非常用電源3台のうち1台が停止し、残り2台で冷却を継続してメルトダウンを免れた経緯がある。立地から考えても、同原発は、非常に危険である。

 原発事故時の避難の点でも、東海第2原発は首都圏の北端に位置しており、避難計画の策定が義務づけられた30キロ圏内には、全国の原発で最多の96万人が住んでいるが、14市町村は避難計画さえ策定できていない。超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」も、原子力規制委員会に住民避難計画を審査の対象に加えるよう要望している。

 われわれは、いのちと健康をまもる医療従事者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を出し続ける原子力発電所の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。政府、日本原子力発電は、原発ゼロを求める国民・地元住民の声に耳を傾け、東海第2原発の再稼働を断念し、今すぐ廃炉にするよう強く求める。

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