環境・公害対策部だより
2018年度空気の汚れ全県調査結果 大気汚染を防ぐため引き続き調査へご協力ください
2019.02.25
昨年6月14日・15日に実施した、県内各地の大気中二酸化窒素(NO2)濃度測定調査(空気の汚れ調査)結果が発表されました。この調査は、県内の公害・環境団体等が実行委員会をつくり、91年から毎年実施しています。今回は1564個の調査カプセルが集まり、協会でも213個のサンプル協力を得ることができました。調査にご協力いただき感謝いたします。
今回、協会の調査で、WHOの環境基準(国の旧環境基準)以上である窒素酸化物濃度(NO2)20ppb以上が測定された観測地点は44カ所ありました。前回は48カ所でしたので、自動車の排ガス規制、一部ディーゼル車の通行規制などの政策や、経済不況や産業の空洞化により、全体として大気汚染は改善傾向にあることが明らかとなりました。
また、兵庫県中・北部でほとんど大気観測所がなく、地形や風向、高層建築での生活に配慮した大気汚染の測定監視システムが十分ではありません。地域でこうした点を補足する意味でも自主調査は重要です。
さらに、神戸製鋼所は灘区で石炭火力発電の増設工事を着工しています。石炭火力発電は地球温暖化の主要な原因物質であるCO2排出量が多いだけでなく、NO2をはじめとした大気汚染物質も排出します。石炭火力発電所増設にともなう大気汚染を許さないためにも、空気中のNO2濃度の測定・監視を継続していく必要があります。
協会・同実行委員会は大気汚染の改善を国や県に引き続き求めていきます。
※全県調査の結果は、実行委員会が報告冊子(1部1000円)と、CD(1枚500円)を発行しています。購入希望の先生は、▲078―393―1807、事務局・三田まで。