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抗議声明 島根原発2号機再稼働への地元知事同意に抗議し、再稼働しないよう求める

2022.07.05

 協会は6月11日、第1154回理事会にて、島根原発2号機再稼働への地元知事合意に抗議し、再稼働しないように求める声明を採択し、関係機関に送付した。

2022年6月11日

兵庫県保険医協会
第1154回理事会

 中国電力島根原発2号機(松江市)の再稼働について、6月2日、島根県の丸山達也知事が同意を表明した。東京電力福島第一原発事故の収束作業も見通せず、多くの国民が「脱原発」を求めている中での原発の再稼働同意は、断じて容認できない。
 同原発は福島第1原発と同じ沸騰水型原子炉(BWR)である。福島第一原発事故の原因はいまだ究明されておらず、同型原発は津波による被害がなくとも地震のみで同様の事故を起こす可能性を内包している危険な原発である。
 同原発の30㌔圏内には46万人が在住しており、避難に支援が必要な高齢者も多い。松江市内だけでも5㌔圏内に1700人、30㌔圏内に2万8000人要支援者が居住している。複合災害が起こるとルートが遮断される恐れも指摘されており、島根県の策定した避難計画は実効性に乏しいと言わざるをえない。事故発生時に周辺住民が避難を行えば、30㌔圏内自治体から広島県内に約16万9千人、岡山県内に約10万1千人が避難をするという推計が、島根県・広島県・岡山県の3県において締結された「広域避難に関する協定」で出されている。事故発生時に6800人の避難者を受け入れる予定になっている広島県庄原市議会は再稼働反対を決議している。避難先となる自治体の決定を重く受け止めるべきだ。
 丸山知事は「不安や心配のない生活を実現するためには原発はない方がいい」と述べた上で、「苦渋の決断」として同意を表明した。首長として住民の生活を守ることは最優先事項であり、それを脅かす原発の再稼働には同意すべきではなく、むしろ廃炉を主張するべきである。
 われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を産出し続ける原発の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。島根原発2号機の再稼働計画の中止を政府・中国電力に強く求めるとともに、丸山知事には原発地元同意の撤回を求める。
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