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抗議声明 新増設を含めた原発推進・石炭火発温存の 新会長発言に抗議する

2024.05.11

協会は5月6日、理事会にて下記の抗議声明を確認し、関係機関に送付した。

2024年5月11日

 


抗議声明

電気事業連合会会長 林欣吾 殿

新増設を含めた原発推進・石炭火発温存の新会長発言に抗議する

兵庫県保険医協会

第1189回理事会

貴殿は4月1日に会長就任後、4月19日の会長会見で新会長としての抱負を発表された。

そこでは「脱炭素を目指しながら、将来に向けて供給力を確保していく取り組みが大変重要」「切り札の一つとして、原子力の最大限の活用が不可欠」とし、「今年、見直されるエネルギー基本計画においても、原子力の重要性を明確化し、その上で、必要な規模の原子力を確保していくことが必要です。そのためには、既設炉の再稼働はもとより、新増設やリプレースが必要」として、原発の再稼働を進めるとともに、新増設やリプレースの必要性を訴えられている。また、時事通信のインタビューに対し、CO2排出量が多くNO2をはじめとした大気汚染物質も排出するため、G7でも廃止の方針が合意されている石炭火力発電について「最後まで大きな役割を担う」「新しい技術によって二酸化炭素(CO2)排出量を抑えられる」と、新たな技術を導入することによって存続させていく考えを示されている。

13年前の東京電力・福島第一原発事故は現在も収束のめどがたたず、今も多くの方々が故郷に帰ることができないでいる。加えて、今年1月に起きた能登半島地震により地震大国日本で原発を稼働する危険性が改めて示されている。また、東京電力をはじめとする電力各社では、トラブルが相次いでいる。にもかかわらず、原発のメリットばかりを強調し、事故の反省についても、原発の安全性の不備についても老朽化による低下についてもテロや戦時下の脅威についてもふれていないのはいかがなものか。安定したエネルギー供給の前提は安全性の確保である。さらに温暖化対策としても原発は、ウラン採掘、燃料移送、発電所建設等で膨大なCO2を排出する上、地球温暖化に勝るとも劣らない環境汚染と破壊をもたらす放射性廃棄物を産出しつづける。

一方、貴殿は脱炭素を打ち出しながら、温暖化対策として有効であるはずの、再生可能エネルギーの推進や省エネ・節エネへの尽力については全く触れていない。温廃熱、太陽光発電・太陽熱、地熱・地中熱、風力発電、小水力発電などの利用、直流送配電網やスマートグリッドの導入など、大規模発電から小規模分散型の、地産地消、地元企業・住民参加による地域創生型のエネルギー創出に取り組めば、原子力抜きの2050年カーボンニュートラルは可能であるということは、さまざまな研究グループが指摘している。原子力の維持、開発に投資している莫大な資金を投入すれば、もっと活用・開発できるエネルギー源は存在し、脱炭素もエネルギー供給も実現できる。

貴会のミッション『電気事業の健全な発展を図り、それにより、我が国経済の発展と国民生活の向上に寄与する』という使命のためには、有害な原発・石炭火発推進ではなく、再生可能エネルギーを基軸にしたエネルギー政策へ舵を切ることが必要であり、われわれは命と健康を守る医療者として、貴会に活動方針の根本的転換を求める。

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