国際部だより
「コロナ禍で苦しむ移民・難民の命を守る制度を整えてください」署名にご協力を 国際部長 水間 美宏
2022.06.05
2021年3月、名古屋出入国在留管理局の施設に収容されていたスリランカ出身のウィシュマ・サンダマリさんが入管職員から受診を拒否され、苦しみの末に亡くなりました。収容施設の外でも、これと同じことが日常的に起きています。「仮放免」では健康保険には入れないため、満足に病院にかかることもできません。
健康保険がなく高額な医療費が負担できない、生命に危険がある状態と診断されながら医療機関での受け入れを断られる...。日本には、このような悲惨な状況に置かれている移民・難民がたくさん存在します。さらにコロナ禍で仕事を失ったり、帰国困難となった方も多く生まれています。
日本がすべての人の人権を尊重する社会として成り立つために、そして緊急医療を要する移民・難民の命とそれを支える医療機関を守るためには、国籍や在留資格を問わず、健康保険や生活保護の権利を認めることが不可欠です。
それが達成されるまでの「待ったなし!」の施策を日本政府に求めようと、全国の移民・難民のサポートを行う団体や医療機関、弁護士が現在、署名「コロナ禍で苦しむ移民・難民の命を守る制度を整えてください」に取り組んでいます。
請願内容は、仮放免期間中に必要な医療が受けられるよう健康保険に加入できる在留資格を出すことや、健康保険資格を得られない移民・難民及びコロナ禍における帰国困難者の医療を保障するため、未払医療費補填事業の整備拡充を図ること等です。
6月5日付兵庫保険医新聞に署名用紙と返信用封筒を同封しておりますので、ぜひ先生、ご家族、スタッフの皆さまでご署名いただき、ご返送いただくようお願いいたします。
※署名用紙の追加注文等お問い合わせは、電話078―393―1807まで