政策宣伝広報委員会だより
マル乳改悪撤回を 院長署名を県へ提出
2011.02.25
少子化対策の逆行はやめよ-。協会は2月17日、兵庫県が第2次新行革プランで示した乳幼児医療費助成事業等の対象者5万5千人削減計画の撤回を求め、会員から寄せられた署名544筆を県へ提出した。署名には「子どもへの補助は両親の収入と無関係にすべき」など、若い世代が安心して子育てできるよう求める声が多数記入されている。
少子化対策に逆行
池内春樹理事長が県の健康福祉部医療保険課を訪問した。
池内理事長は森博城課長に署名を手渡し、これまで「世帯の最上位所得者」で判定していた所得制限の「世帯合算」への変更を撤回するよう要請。「兵庫県が活性化していく上でも少子化対策は必要。医療費負担を軽減することは夫婦共働きの若い世代の親にとって非常に切実」と訴えた。
森課長は、「助成を受けられない片働き世帯の収入よりも、助成を受けられる共働き世帯の収入が高いという逆転減少を解消することが狙い」と説明。限られた財源の中で、いかに福祉医療制度を守っていくかという視点であることを強調した。
「乳幼児医療費助成事業(マル乳)の所得制限を世帯合算としている自治体はない」との指摘に対し、森課長は「その通りだが、所得制限の水準そのものは他県よりも低くない」とし、子ども医療費助成を拡大したことに理解を求めた。
県は1月14日、市町からの意見やパブリックコメントなどを踏まえ、マル乳の所得制限実施時期を1年先送りし、子ども医療費助成事業の通院を小学6年生まで拡大(現在は小3)すると発表している。
わたしの一言
マル乳改悪撤回を求める院長署名に書き込まれた会員の声(抜粋)
・行政が乳幼児の健康を守り、安心して医療を受けられるようにすることが、次の世代を育て、社会を安定化することにつながります。(芦屋市)
・子どもは乳幼児期に病気にかかりやすいので、この時期に安心して医療機関にかかれるよう助成することは、子育ての上でも、若い世代が少しでも負担感なく働き続ける上でも大切だと思います。(灘区)
・少子化対策として有効な乳幼児医療費助成制度を改悪することはナンセンスである。もっと削るべき支出(公共事業ほか)がたくさんあるはず。(灘区)
・福祉を削減する前に神戸空港問題の総括をすべきであり、責任は誰にあるのかを明らかにするべきではないでしょうか?(西宮市)
・共働きしている家族もしていない家族も、若い世帯は給料が高くありません。子ども手当も助かっていますが保育料満額を払うことはできません。削減されれば、病気をしていてもお金のない世帯は病院へ行けなくなり大変です。削減をやめてください。(須磨区)
・少子化による人口減が日本の将来を暗いものにしています。安心して子どもを産み育てられる福祉医療政策は大切です。(丹波市)