政策宣伝広報委員会だより
第83回評議員会 菊池英博氏特別講演「アベノミクスで国民は豊かになるか」 消費税増税なしで国民は幸せになれる
2013.07.15
協会が5月19日に行った第83回評議員会特別講演会での菊池英博氏(日本金融財政研究所所長)の講演詳録を掲載する。
デフレはつくられたもの
安倍政権は「3本の矢でデフレ脱却を」と訴えている。しかし、デフレはもともと自民党がとった政策によって起こされたものだ。小泉構造改革がデフレを起こし、その後の民主党政権が花開かせた。だから、日本がデフレなのはたまたまではなく、政策的にデフレが引き起こされたと考える必要がある。
たとえば、一部の経済学者などはデフレの原因として高齢化とか人口減少を挙げて、まるで日本がデフレになったのは仕方がないかのように言う。しかし、事実に反している。たとえば過去10年間で世界で一番人口が減少した先進国はドイツだ。ドイツは日本よりも人口の減少率は高い。しかし、ドイツはデフレに陥っていない。むしろ経済は欧州で一番強い。
ではデフレの何が問題なのか。モノの価格が下がるので、私たちにとってはいいことのようにも思える。確かに安定した所得のある人にとってはいいかもしれない。安定した職についていれば、給与の下落よりも物価の下落の方が大きいからだ。
しかし、デフレ不況は、若年層の2分の1を占める非正規雇用で働く人にとっては大変だ。給与が引き下げられるどころか、職がなくなってしまう。
それで所得格差が広がっている。非正規労働者の平均給与は200万円以下で、日本の貧困率はアメリカについで先進国中ワースト2だ。
しかも日本が今直面しているデフレはすでに15年続いている。近代資本主義が経験した最も長いデフレだ。
「大恐慌」や昭和恐慌と比べると、経済の落ち込みは恐慌の方が激しいが、その分回復までの期間も早い。それに恐慌では一気に経済が冷え込むので、対策も大規模に取られる。しかし、日本を苦しめているデフレ不況はまるで真綿で首を絞められるように、じわじわと経済を縮小させる。安倍内閣が「デフレを終わらせる」と言っているのは正しいし、評価できる。
アメリカも歓迎する「大胆な金融緩和」
では、「アベノミクス」の3本の矢をどう評価すべきか。
まず、「大胆な金融緩和」についてだが、日銀総裁に黒田東彦氏が就任し、「マネタリーベースを2年間で2倍に増やす」と宣言した。それで、デフレムードを吹き飛ばしたといわれている。
ではマネタリーベースとは何か。社会に出まわっているお札とコイン、それと各銀行が日銀に持っている当座預金残高の合計である。
黒田氏や岩田規久男氏はこれを増やせば、実際に市中に回っているカネ(マネーサプライ)が増えて物価が上がると言っている。
これに対し、前日銀総裁の白川方明氏はマネタリーベースが増えても、市中のカネが増えるわけではないと言っていた。この理論は正しい。
では、なぜマネタリーベースを増やしても市中のカネが回らないのか。それはデフレだからである。デフレではモノの価格が下落するため、1000円で売れると思って作った製品が、900円でしか売れなくなる。こうしたリスクがあれば、企業は生産を増やさない。むしろ生産を縮小する。すると、失業者が増え、賃金の引き下げが起こりさらに需要が縮小し、デフレに拍車がかかってしまう。
こうした局面ではマネタリーベースを増やしても、新たな設備投資のために銀行からカネを借りる企業は出てこない。それは個人でも同じだ。賃金が下がっていくこともあるが、住宅を購入しようと思っても、来年まで待てばもっと下がると思えばいつまでたっても購入しない。それで銀行からカネを借りなくなる。
マネタリーベースとマネーサプライが連動するのは、デフレでなくインフレのときだ。実際にアメリカでは、マネタリーベースを増やしたことによりマネーサプライも増えてはいるが、マネタリーベースほど、マネーサプライは増えていない。
金融緩和策の本当の使い方
白川前総裁は、政府の国債を引き受けるのは日銀の仕事ではない、と言った。しかし、国債が市場で売れないのであれば、政府に必要な資金を供給するのは日銀の役目である。このあたりの保守的な考え方が政治家に受け入れられなかったのだと思う。
私も金融緩和は必要だと思う。しかし、まずはデフレの根本的な原因である需要不足を解決しなければならない。需要を増やすといっても、現在のようなデフレの状況では民間の設備投資や個人の需要が増えることはない。
だから、政府が主導して大規模な財政出動を行う必要がある。生活密着型の公共投資を起こす必要がある。そうして需要を拡大させる必要がある。その公共投資の財源として国債を発行する必要がある。
つまり、公共投資を行って、そこに金融をつけていくという考え方が必要だ。今の自民党もいずれはそこに持っていきたいと考えているのではないか。彼らは10年で200兆円の公共投資を行うといっている。
「大胆な金融緩和」の落とし穴
黒田総裁は現在138兆円のマネタリーベースを2年間で2倍にすると言っている。その内訳をみると現金をそれほど増やすことはできないから、基本的に各銀行の日銀当座預金残高を増やすことになる。計算すると約3・7倍に増やすことになる。こんなことをした国は歴史上存在しない。
では、このカネはどこに行くのか。この緩和マネーをもっぱら調達したのは外資系の証券会社だ。彼らは日本で調達した円をそのままニューヨークに送って、ヘッジファンドに貸し付ける。それでヘッジファンドはその円でドルを買った。もしくは円のまま日本株を購入した。これがアベノミクスによる「円安」・「株高」の真相だ。もちろん、円安や株高によって日本の企業や個人の資産価値が上がることはいいことだ。しかし、それが本当に国民の生活を豊かにしているのかを考える必要がある。
今年4月14日、黒田総裁は「今日は長期国債を買うぞ」と言った。ところが、長期国債の売りが出てこない。日本の長期国債を保有しているのは、主に生命保険会社だ。彼らが、運用に使っている。長期国債の金利はだいたい2・2%くらいで古いものになると4・5%のものもある。そうした国債は非常に価値が高い。だから生保会社も手放したがらない。生保会社はこぞって「長期国債まで日銀が買ってしまうと、運用ができないから困る」と言っている。
日銀が買うと言っても現物がない状況が起こっているのだ。そうすると空売りが起こる。長期国債の空売りというのは、現物を持っていないのに売りを出し、後で安く買い戻すという取引だ。こうした投機的な取引が長期国債市場でも起こり金利が乱高下している。長期金利が1日に0・05%以上動くなどということはあり得ない。日銀は市場の金利を安定させる役割を担っており、本来ならばこうした金利の乱高下は大きな問題になるはずだ。今後、こうしたことが続けば何かをきっかけに一挙に金利が上昇することもありうる。やはり、いたずらに長期国債市場に日銀が手を出すのは慎重になった方がいい。
また、急速な円安も私たちの生活に影を落としている。一時ドル円相場は101円を付けた。これで輸出が伸びればいいが、数量は増えていない。輸出企業の収益が増えたのはドル建て資産を円ベースでみるためだ。一方、輸入コストは確実に上がっている。電気やガス、食料品などが日々値上がりし、私たちの生活に悪影響を及ぼし始めている。そういう意味では「大胆な金融緩和」による円安のデメリットが先行している。やはり消費者物価だけを引き上げるのは無理だ。ぜひ、デフレを解消して国民の所得を増やし、格差をなくして生活を豊かにするべきだ。
では、現在の金融緩和による状況をどのようにして軌道修正するのか。一番の問題は円が安すぎ、ドルが高すぎることだ。これをまず95円くらいで安定させる必要がある。政府がドル売り・円買いの介入をし、他方政府短期証券を買い入れて、円のマネーを流せばよい。いずれにしてもやはり過熱気味の相場を鎮静化させる必要がある。
生活に密着した公共投資で需要拡大
二つ目の矢は「機動的な財政出動」だ。安倍政権は成立早々に13兆円の補正予算を組んだ。そのうち10兆円は公共投資だ。
デフレの解消は金融緩和だけでは無理だということは、ずっと金融緩和を行った小泉構造改革で立証済みだ。小泉構造改革は金融緩和は行ったが、規制緩和などによって、実際の需要を冷え込ませ、一方で企業などのサプライサイド(供給側)だけを強くした。これは失敗で、この逆をやればよい。
まず財政出動で仕事を作り出し、需要を作り出す必要がある。自民党は国土強靭化基本法を制定するといっている。 詳細はわからないが、需要喚起のための起爆剤としては効果が期待できるのではないか。確かに、「土建国家の再来を招く」などと批判もあるが、いつ災害があるかわからない日本の国土を、より安全にする取り組みは必要なはずだ。
こうした財政出動が必要なことは、1929年の「大恐慌」でも昭和恐慌でも明らかだ。特に昭和恐慌の時と状況は似ている。1930年に、「ライオン宰相」と呼ばれた濱口雄幸首相が、長引く不況の中で緊縮財政を行い、さらに日本経済を疲弊させた。その後、1932年から政友会の犬養内閣が発足し、高橋是清が蔵相に就くと国債を日銀に引き受けさせて財源をつくり、積極財政政策を採った。当時の公共投資は農地改良や農道の整備が中心で、あまり好ましくないが軍事費にもかなりの予算をつけた。それで日本のデフレは一気に解決の方向へ向かった。
やはり、財政支出をなんとしても増やし、需要を作り出すことが必要だ。国民生活に直結するように中身を充実させる必要がある。インフラ整備でも学校や公立病院の耐震化はもちろん、民間医療機関にも補助を出して、設備投資をしてもらえばいい。高齢者施設や介護施設も同じだ。
小泉改革にうり二つ―危険な第3の矢
さて、次に第3の矢といわれる「産業競争力強化」についてみていく。この中身を決めているのは産業競争力会議だ。この会議の構成は議長が安倍晋三首相、そのほかに6人の閣僚と10人の民間議員が並んでいる。その民間議員の中には竹中平蔵慶應義塾大学教授も入っている。
小泉内閣の時と少し異なるのは、自民党の中にも竹中氏の政策や手法に反対する議員が多いということだ。先日、私が呼ばれた自民党の勉強会では「維新の国会議員候補を選んだ竹中氏を、自民党政権の会議に入れるなど考えられん」と怒っていた議員もかなりいた。今の自民党には小泉構造改革はよくなかったと反省している人が多くいる。
TPPについても、衆院選で初当選した新人議員らは「自民党が昨年の衆院選で勝ったのは『TPP反対』を掲げたから。約束が違うじゃないか」と執行部に不満を持っている議員も多い。
産業競争力会議は市場原理を信奉する人が非常に多い。議論にあがっている主なものだけでも、「混合診療の全面解禁」「労働時間規制の緩和」「解雇規制の緩和」「確定拠出型年金の活用」などがあげられている。要は、なんとかして大企業とアメリカに富を集中しようということだ。
楽天の三木谷浩史氏は、小泉内閣の時の宮内義彦オリックス会長と非常に似ている。つまり、政府の会議で規制緩和の旗を振り、規制緩和で生まれた新たな市場に、自らの会社を参入させて稼ごうとしている。一般用医薬品のインターネット販売解禁の問題でも、三木谷氏は自身が運営する「楽天市場」の売り上げを伸ばすために、販売解禁を主張した。
また、解雇規制の緩和はもともとアメリカが年次改革要望書で1994年以来、日本に突きつけている要求だ。これを受けて2003年小泉内閣は労働基本法改悪を行い、解雇ルールを緩和し、経営者の都合で解雇ができるようにしてしまった。今回の解雇ルールの改定は、これをさらに進めて、金銭を支払えばいつでも解雇できるようにするものだ。
また、第1次安倍内閣のときにも検討された「ホワイトカラーエグゼンプション」も議論されている。これは簡単に言うと、ホワイトカラーには残業代を支払う必要がなくなるという制度だ。甘利明経済財政政策担当大臣は、もともと竹中氏と非常に近い立場で、参議院選挙の結果によって具体的に動く可能性が高い。もし、こうした雇用ルールの規制緩和が行われれば、すでに破壊されている終身雇用制度や年功賃金制度がさらに壊され、国民の生活はさらに困窮してしまう。
そもそも、産業競争力会議のメンバーは資本側を代表する人と市場原理主義を標榜する経済学者で構成されていて、労働者や庶民の代表は誰もいない。
デフレ脱却のために100兆円の公共投資を
では、どうすれば日本の長期デフレは解消するのか。
経済とは、通常は投資によって事業を起こし、それにより雇用が生まれ、需要が増える。その需要がさらに投資を増やすという形で拡大していくものだ。しかし、日本では、経済の起点となる投資が拡大していない。民間投資は1991年をピークに長期的にずっと減って2010年にはマイナスになっている。公共投資も純投資が2007年からマイナスになっている。
このように民間部門でも公共部門でも投資が回収超過になっている国は世界中に日本しかない。ここが大きな問題だ。
では、なぜ投資が増えないのか。日本は2002年2月から2006年11月まで「いざなぎ景気以来の好景気」といわれた。
しかし、これはデフレを含んだ数字上の好景気だった。実質GDPは「名目GDP―GDPデフレーター」で算出される。この時期も日本はずっとデフレが進行し、GDPデフレーターはマイナスになっていた。つまり、GDPデフレーターがマイナスになることで、その分名目GDPがかさ上げされていたということだ。
GDPデフレーターとは需要と供給の差を示す指標で、需要が供給よりも少ないとマイナスで表される。需要が供給よりも少ないということは、モノの値段は下がるのでGDPデフレーターは消費者物価指数とともにデフレを示す指標とされる。デフレは、需要が少ないために、新たな投資が生まれず、雇用や賃金が増えないことによってさらに需要が縮小してしまうということだ。
2012年の指標から計算すると、日本の需要は供給よりも2割少ない。日本の経済規模から考えると、100兆円分の需要が足りないということになる。これをいかに持ち上げるのかが大切だ。そこで、私は足りない分の需要を公共投資で穴埋めすることから始め、民間投資を引き出すべきだといっている。5年間かけて100兆円の需要を作り出せば、日本経済は復活する。
宍戸駿太郎筑波大学名誉教授が作成した経済モデルを使い試算したところ、100兆円の公共投資により5年間で名目GDPを600兆円まで引き上げることができるとされる。こうして日本経済自身のパイを大きくして政府の再分配機能を強化すれば、国民は暮らしが豊かになったと実感できるだろう。
消費税増税はデフレと真逆の政策
安倍政権が秋に判断するとしている消費税増税は、日本経済に大きなダメージを与えることになる。日経NEEDやDEMIOSという民間による試算では、消費税増税から5年でGDPが約4~5%棄損するとされ、電力経済研究所の試算では6・7%も棄損されるとしており、そのマイナスの経済効果は33兆円にも上るとされている。しかし、内閣府の試算では経済への影響はほとんどないとされている。つまり、政府はいい加減な試算で国民をだまして、とにかく消費税を上げたいと思っているのだ(図1)。
消費税の家計への影響を具体的に見てみると、復興増税や厚生年金保険料の引き上げなどとあわせて、収入400万円の世帯で28万円も可処分所得が減ってしまう(図2)。
全世帯で見ると政府は13~14兆円を家計から召し上げることになる。こんなことをすれば一気に景気は悪化し、上昇基調の株価も大暴落する可能性がある。
日本は財政危機ではない
では、多くの政治家や経済学者がいうように、消費税を増税しなければ日本の国家財政は破綻してしまうのか。
それは間違いである。マクロで見ると日本の金融資産は増えている。しかし、デフレと緊縮財政により、国内での投資が行われず、海外に流出している。
2000年に134兆円だった海外への資金流出は2011年には257兆円となり、123兆円も増えた。これは、国の財政支出が減ったこと、企業や家計が国内でカネを使わなくなったためである。デフレ政策をとって、日本でカネを使わせないようにした結果だ。
では、海外に新たに流出した123兆円はどのように使われているのだろう。それは民間による海外への直接投資や証券投資に48兆円が使われ、残りの85兆円程度は政府による米国債の購入に当てられている。
つまり、デフレで日本の家計や企業が使わなかったカネが、アメリカ国債の買い支えに使われていたのだ。
緊縮財政をやめて景気をよくして、日本国内で資金が循環するようにしなければならない。日本で生み出された富は国民のために使うべきだ。アメリカが日本をデフレに誘導し、国内の投資先をなくしてカネを余らせて、アメリカ国債を買い増しさせているといえよう。
もうひとつ、日本の財政赤字は本当に大変なのかということである。
一部の政治家や官僚、経済学者は「財政危機だ」と騒ぎたてている。しかし、本当の政府や地方の債務は、彼らが騒いでいる金額の約半分だ。中央政府の債務は950兆円、地方の債務が190兆円ある。合わせて1000兆円を超し、GDPの2倍に達しているといわれる。一方で、中央政府は473兆円の金融資産を持っている。地方も83兆円の金融資産を持っている。つまり、差し引きで570兆円が中央と地方を合わせた純債務である(図3)。彼らがよく危機をあおるために使う「家計にたとえると」という手法で説明すると、年収500万円の人が1083万円の借金を抱えている。しかし、513万円の金融資産を保有しているということだ。この家計の純債務は570万円となる。
つまり、財政危機を煽る人たちは、一方しか見ていない。もし本当に危機的な状況ならば日本国債は暴落しているはずだ。国際的にも日本の債務は心配ないと思われているのだ。
「小さな政府」は国民を幸せにしない
最後に、アベノミクスで国民が豊かになれるのか、という点について。
図4はこの間の各年のOECDにおける財政支出の規模と内訳と貧困率を表したものだ。2005年から2007年までの平均で比べてみると、日本は一般サービスや治安関連で最も支出が少ない。文化や教育支出も同じだ。経済対策や公共投資、保健や社会保障支出はアメリカについで2番目に少ない。
総額ではOECDで最も支出が少ない国である。つまり、日本はすでに世界で最も小さな政府になっているということだ。最も政府支出が多い国はフランスで、次がスウェーデンだ。
それが国民の幸福とどういう関係があるのか。スウェーデンは最も貧困率が低く、ついで低いのがフランス。
逆に最も貧困率が高いのはアメリカで、日本についで2番目に小さな政府の国だ。そして世界で最も小さな政府の日本は、アメリカについで2番目に貧困率が高い。
小泉構造改革で「小さな政府にすれば国民は幸せになる」という幻想が振りまかれた。いまだに、自民党や民主党の一部や、みんなの党や維新の会は「小さな政府」といっている。しかし、「小さな政府」は国民に幸福をもたらさず、むしろ貧困をもたらすだけだ。
今、世界の先進国における政治を見渡してみると大きな対立軸が浮かんでくる。それは、新自由主義・市場原理主義か、共存共栄の民主主義かという対立だ。資本主義のあり方に対する対立である。今回の参議院選挙は市場原理主義、新自由主義に別れを告げる選挙にする必要がある。