政策宣伝広報委員会だより
ストップ患者負担増 署名「私も集めてます」 インタビュー(1)
2014.11.05
受診時定額負担などの患者負担増計画をくい止める署名は、10月31日現在4170筆が寄せられている。協会は5万筆をめざし、全会員に10筆以上の署名をお願いしている。会員医療機関の取り組みをシリーズで紹介する。
受付の目立つところにポスターをはり、
署名をうったえている
年金暮らしの高齢者に影響大
姫路市・伊東歯科医院 伊東 禎雄先生
スタッフの方が患者さんからがんばって署名を集めてくれています。受付近くにポスターを掲示し、患者さんに今計画されている負担増計画を説明すると、多くの方から「これはいかんな」と受付で署名していただけます。特に複数病院を受診されている、収入が年金のみの高齢の患者さんが非常に危惧されているように思います。患者負担割合が大きくなるにつれ、受診抑制が起き、医院経営にも深刻な影響が出ることは明白です。
この計画をストップさせるためにも、署名や政策提言をすることは非常に重要だと思います。政策に対し、声を上げなかったら現状は何も変わりません。国民の請願権は憲法で定められています。
選挙以外で国民が政策を要求する手段としては、署名が一番有効です。姫路市では長らく通院に対する子ども医療費助成の拡充が行われていませんでしたが、市民の方の署名活動によって市議会が動き、拡充が来年度から行われることが決まりました。非常に喜ばしいことです。
医療政策は各国の国民性に合わせ打ち出すべきものです。アメリカが求める、日本の国民皆保険制度を壊す、TPPへは参加すべきでないと思います。国民の健康を維持、増進させることが医療の役割であるのに、TPP参加は憲法25条で定められた国の重要な役割の放棄につながります。
歯科では保険で受けられる医療の範囲を広げ、メタルフレームやメタルボンドなど、有効性が認められているものが保険収載されていないことを改善してほしいです。
今後、協会は、医療・国民生活を良くしていくために、医科・歯科・薬科一体で医師会・歯科医師会とも連携し、運動をもっと進めてほしいですね。私も署名活動など、できるだけ協力していきます。
病院全体で署名に取り組む中谷院長(右)と長尾課長(左)
これ以上患者負担増やせない
淡路市・津名病院 中谷 正史先生
「ストップ患者負担増」署名に、病院職員の協力を得て取り組んでいます。
まずは職員に回覧し、署名をしてもらい、患者さんにも広げています。患者負担は少ない方が助かると、よく応じてもらえます。
医療でも介護でも、患者さん・国民の負担が何もかも上がっていくのは問題です。財政などで一定の国際的な約束があるのかもしれませんが、さらなる負担増は許されません。富裕層など、能力のある人に負担してもらうべきで、低所得者に負担させてはいけません。
国民皆保険制度を絶対につぶしてはいけないという思いで、さらに署名を呼びかけていきます。