政策宣伝広報委員会だより
2・25中央要請行動 診療報酬改定で厚労省と意見交換
2016.03.15
厚生労働省保険局医療課の林修一郎(右2人目)・小椋正之(右端)両課長補佐に、正木茂博(左端)・福田俊明(左2人目)両理事が診療報酬改定に関する緊急要請書を手渡した
協会・保団連は診療報酬の改善、さらなる患者負担増阻止を求め、2月25日、中央要請行動を実施。診療報酬改定について厚生労働省と意見交換し、改定内容の改善を求める緊急要請書を提出した。また、兵庫県選出国会議員に「『保険で良い歯科医療』の実現を求める請願署名」「ただちに原発ゼロを求める請願署名」の引き受けを要請した。兵庫協会から正木茂博・福田俊明両理事が参加した。
改定内容の改善要請
厚労省との意見交換は、堀内照文衆議院議員の仲介で実現したもので、厚労省から保険局医療課の林修一郎・小椋正之両課長補佐が出席した。
今回の改定率を厚労省が▲0.84%としていることについて、協会は「市場拡大再算定の特例等も含めれば、改定率は▲1.43%(国費ベース▲1495億円)ではないか」と指摘。厚労省は「改定率は提示している通り。特例など新しいものを含めるかは見解の相違」だとしながらも、特例等を含めれば▲1.43%になることを認めた。
入院患者の他医療機関受診時の入院料減算規定については条件が緩和されたものの、本来は撤廃すべきものとの協会の指摘に対して、厚労省は「改定により合理的な規定となる。減算規定撤廃がふさわしいとは思わない」と述べた。
また、湿布薬を一処方につき原則70枚までと制限することについて、協会は「必要な場合は理由を記載して、とあるのは、部位が複数あれば認めるとの意味か」と質問。厚労省は「合理的な理由がどうかは審査で判断すべき問題」とした。
在宅時医学総合管理料などで、重症度や単一建物での診療人数によって点数が分けられ、複雑化されたことについては、「わざわざ別の日に訪問診療することで、高い管理料を算定するという非効率的な診療の是正が目的」と説明した。
正木・福田両理事は、新設された認知症地域包括診療料・加算や、かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所の要件が厳しいことなどを指摘し、「新しい点数項目が追加されるが、算定要件が厳しいものが多く、本体プラス改定という実感はない」と訴え、緊急要請書を提出した。
松本剛明(1.右)・堀内照文(2.中央)両衆議院議員、山下芳生(3.右)参議院議員に要請
松本・堀内・山下各議員と面談
地元議員への要請では、松本剛明(無所属)・堀内照文(共産)両衆議院議員、山下芳生(共産)参議院議員が面談に応じた。
協会は「今回の改定で厚労省は高薬価是正で480億円も削減しておきながら、技術料の引き上げに使っていない。高薬価是正だけでも財源はある」と診療報酬引き上げを訴え、松本議員は受け止めるとした。
歯科署名に関して、松本議員は「窓口負担引き下げには賛成だ」とし、歯科署名の紹介議員を引き受けた。
堀内議員は「病院からの追い出しなど医療費削減ありきの改定となっており問題だ。消費税増税によらず、法人税増税等で財源を確保し、社会保障の拡充を訴えていきたい」と述べ、歯科署名、原発ゼロ署名の紹介議員を引き受けた。
山下議員は歯科署名の紹介議員を引き受けた。