政策宣伝広報委員会だより
10・20国民集会 "社会保障・いのちまもれ" 医療者ら3000人以上がアピール
2016.11.05
患者さんとともに社会保障改悪に反対しようと訴える武村先生(左端)と「ストップ!医療改悪」の横断幕を掲げ、壇上でアピールする参加者
(写真1.)医療者ら3000人以上が厚生労働省に向かって「社会保障の改悪やめろ」「患者・利用者負担を減らせ」と訴えた(写真2.、3.)国会議員要請では堀内照文衆議院議員(写真2.中央)、大門実紀史参議院議員(写真3.右から3人目)に署名や要請書を手渡す(写真2.左から)加藤副理事長、白岩理事、武村副理事長、(右から)川村副理事長、加藤理事、吉岡副理事長
「患者負担増ストップ」「国の責任でいのちと人権が大切にされる社会保障の充実を」−−保団連も実行委員会に参加する「憲法・いのち・社会保障まもる 10・20国民集会」が10月20日に開催され、全国から3000人を超える参加者が会場の東京・日比谷野外音楽堂をいっぱいにした。兵庫協会から、武村義人・加藤擁一・川村雅之・吉岡正雄各副理事長、加藤隆久・白岩一心両理事が参加。社会保障の拡充、医療・介護従事者の大幅増員、患者・利用者の負担増ストップなどを求めるアピールを行った。同日には、国会議員や厚生労働省への要請行動も行った。
リレートークで武村先生が訴え
リレートークでは、武村副理事長(保団連副会長)が保団連を代表してスピーチ。政府が次々と進めようとしている負担増計画について、経済的理由などにより受診できなくなる患者が増え、重症化につながるなどと、批判。保団連でも「ストップ!患者負担増」署名に取り組む会員が大幅に増え、待合室からの運動が広がっているとして、患者さんとともに社会保障の改悪に反対していきたいと決意表明した。
また、日本医師会、日本歯科医師会をはじめ144の団体・個人から賛同やメッセージが寄せられたことが紹介された。
ゲストとして参加したNPO法人ほっとプラス代表理事で、『下流老人』著者の藤田孝典氏は「格差が拡大しており、今でも普通の生活ができない人が多くいるのに、医療・介護などのこれ以上の負担は耐えられない。これまで以上に運動し、社会保障の充実を求め続けよう」と発言した。
堀内・大門両議員と面談
国会議員要請では、堀内照文衆議院議員(共産)、 大門実紀史参議院議員(共産)の2人と面談した。財務省の「医療・介護制度改革」構想で、受診時定額負担がかかりつけ医の普及を名目に提起されているとして、法案化しないよう求めるとともに、「ストップ!患者負担増」署名の紹介議員の引き受けなどを要請した。
堀内議員は同署名の紹介を引き受けた上で、TPPの国会審議について、与党は10月内の衆院通過を狙っているが、担当議員に続いて山本有二農林水産大臣の「強行採決」発言で、審議できない状況になっていると報告。TPP審議の主導権は野党側が握っているとして、野党の共同で阻止したいと決意を表明した。
大門議員は後期高齢者医療制度の保険料を低く抑える特例の廃止や70歳以上の高額療養費の自己負担限度額引き上げについて、「これ以上の負担増は耐えられないという患者さんの声をしっかり国会に届ける」とし、今後も署名の紹介議員を引き受けるとした。
井坂信彦衆院議員(民進党)は、同署名の紹介議員になることについて、前回の要請行動で「党内で検討したい」としていたが、今回、政策秘書を通じて、引き受けは難しいとの返答を寄せた。
保団連近畿ブロック歯科厚労省要請
「か強診」の矛盾解消を
厚労省・小嶺祐子課長補佐(中央)に兵庫県から11項目の要望書を手渡す川村雅之副理事長(右)
保団連近畿ブロックは10月20日、国会議員会館で歯科診療報酬改善を求め、厚生労働省要請を行った。
7月の厚労省要請で兵庫協会が提出した要求のうち、未改善の項目についてその改善を求めたもので、厚生労働委員の堀内照文衆議院議員の仲介で実現した。川村雅之協会副理事長らが参加し、小嶺祐子厚労省保険局医療課課長補佐、大平貴士同主査が対応した。
近畿ブロックは、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)」について、施設基準に不合理な点があるなど現場の声をもとに問題点を指摘。厚労省は、「かかりつけ歯科医」の「機能」を評価したものだが現場の実態と見合っていないとの指摘は受け止め、次回改定に向けて検討したいとした。
また、兵庫からはCAD/CAM冠用セメント料が低すぎる問題など11項目の要望書を提出し、懇談した。