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植草一秀氏招き理事学習会 「コロナ恐慌」への〝処方箋〟語る

2020.07.25

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植草氏の講演に協会役員ら19人が参加

 協会は7月11日、協会会議室で経済評論家の植草一秀氏を招き、理事学習会「新自由主義的経済政策が招いたコロナ恐慌」を開催。協会役員ら19人が参加した。

 植草氏は、まず新型コロナウイルス感染症について、日本ではPCR検査が著しく抑制されてきたと指摘した。検査に至るまでに「37.5度以上の発熱が4日以上」をはじめとする多くの制限を設け、検査数を抑制することで感染者数を少なく見せかけたと政府の対応を批判。その背景には、東京オリンピックを開催したい、経済活動を止めさせたくない、という安倍政権の姿勢があったとした。日本で少ないとされている新型コロナウイルスによる死者も、東アジアに限定するとワースト3であることを併せて指摘した。
 続いて、今年実施されるアメリカ大統領選挙については、過剰な米中貿易戦争や白人至上主義など米国内での反発に加えて、米国雇用統計やFRBの経済見通しの悪化から、トランプ大統領の支持率が低下しているため、再選は厳しくなっていると情勢を解説した。
 最後に日本経済について、安倍政権が強弁する経済成長も、成長率は微々たるもので、一人当たりGDPは2000年に比べ、大幅に世界順位を落としていること、鉱工業生産指数や景気動向指数などからは断続的に不況期があると解説。一人当たり実質賃金は民主党政権時よりも5%減少する一方で、法人企業当期純利益は2.3倍にも膨れ上がっていると指摘し、日本経済の回復には、(1)消費税の廃止、(2)政府による全国一律1500円の最低賃金の補償、(3)さまざまな利権絡みの財政から社会保障支出メインの財政への転換の3点が必要だと解説した。
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