政策宣伝広報委員会だより
2022年度会員意見実態調査結果(4)「医療機関の将来展望」 自院の将来「不安」半数
2023.02.15
協会が2年に一度、改定の年に実施している会員意見実態調査結果について紹介するシリーズ連載。第4回は医療機関の将来展望について解説する。
「不安がある」の割合は4年前の44.2%、2年前の49.5%から上昇を続けており、低診療報酬に加え、コロナ禍の長期化が強く影響していると考えられる。
医科・歯科別では、「不安がある」と回答した比率が医科49.4%に対し、歯科は55.7%と歯科の方が高く、低診療報酬と深刻な受診抑制が続く歯科会員に、医療機関の将来への不安が特に強いことがうかがわれる。
医科・歯科別では、「閉院する予定」と回答した比率が医科で22.4%、歯科で35.3%だった。
一定の割合の医療機関が、継承先がないまま閉院する現状が読み取れ、地域医療の空白が懸念される。
「不安」特に歯科で高く
「自分の医療機関の将来展望」について聞いたところ、「不安がある」が51.4%と過半数を占め、「分からない」が28.4%、「大丈夫」が12.9%となり(図1)、過半数の会員が医院経営の将来に不安を抱いていることなどが明らかとなった。「不安がある」の割合は4年前の44.2%、2年前の49.5%から上昇を続けており、低診療報酬に加え、コロナ禍の長期化が強く影響していると考えられる。
医科・歯科別では、「不安がある」と回答した比率が医科49.4%に対し、歯科は55.7%と歯科の方が高く、低診療報酬と深刻な受診抑制が続く歯科会員に、医療機関の将来への不安が特に強いことがうかがわれる。
継承せず「閉院」3割地域医療の空白懸念
「自分の医療機関の継承について」は、「閉院する予定」が26.5%と最も多く、「親族に継承する予定」が26.0%、「親族以外の第三者に継承する予定」が11.8%、「他の医療機関等へ事業売却する予定」が4.7%と続く(図2)。医科・歯科別では、「閉院する予定」と回答した比率が医科で22.4%、歯科で35.3%だった。
一定の割合の医療機関が、継承先がないまま閉院する現状が読み取れ、地域医療の空白が懸念される。
図1 自分の医療機関の将来展望
図2 継承の予定について