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2022年度会員意見実態調査結果(5)「診療報酬(1)」 改定 半数超が「不満」

2023.03.02

 協会が2年に一度、改定の年に実施している2022年度会員意見実態調査結果について紹介するシリーズ連載。第5回は2022年度改定の評価について紹介する。

 2014年から5回連続のマイナス改定であり、コロナ禍前の前回改定より本体のプラス幅が少ない2022年4月の診療報酬改定。会員の評価は、「不満」が41.2%(医科44.0%、歯科35.3%)、「おおいに不満」が12.6%(同11.2%、15.6%)と、医科・歯科とも半数以上が不満を感じている結果となった。「満足」は3.2%(医科0.8%、歯科8.2%)、「おおいに満足」は0.5%(医科0.0%、歯科1.6%)とわずかだった。「満足でも不満でもない」は38.9%(医科40.9%、歯科34.4%)だった(図1)。
オンライン初診「評価」は1割のみ
 22年度改定で通常のオンライン診療についても初診から可能とするなど緩和されたことについて、「評価できる」は13.1%にとどまり、「評価できない」が38.6%となった(図2)。一方、最多は「どちらともいえない」44.8%で、新型コロナ感染症拡大にともない、電話・情報通信機器を用いた診察による処方や医学管理等が臨時的に可能とされている影響などがうかがえる。
 外来診療時の感染防止対策の評価として新設され、「新興感染症の発生時等に、都道府県等の要請を受けて発熱患者の外来診療等を実施する体制を有し、そのことについてホームページ等により公開している」など厳しい要件が設けられている「外来感染対策向上加算」については、「評価できない」が29.0%で「評価できる」の21.6%を上回った。一方、「どちらともいえない」が最多の44.8%だった。
リフィル処方の導入「評価」は2%未満
 医師の診察を省略し、1枚の処方箋を反復して利用できる「リフィル処方」が導入されたことについては、「評価できない」が72.2%と大半を占め、「評価できる」は1.9%とわずかだった(図3)。医師の診察回数を減らすことを目的とした露骨な制度に、開業医の反発も強い。


図1 2022年度診療報酬改定に対する評価(医科・歯科)
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図2 オンライン診療の要件が緩和されたことについて(医科)
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図3 リフィル処方箋の導入について(医科)
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