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保険証廃止等の問題を共有 県弁護士会・中上会長と懇談〝一方的強制は問題〟

2023.03.25

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県弁護士会の中上幹雄会長(左)へオンライン資格確認・保険証廃止の問題点を伝える西山裕康協会理事長(中央)と小牧英夫協会顧問弁護士(右)

 政府が進めるオンライン資格確認システム義務化と来秋の保険証原則廃止(以下、保険証廃止等)の問題に関して、協会は3月9日、兵庫県弁護士会の中上幹雄会長と懇談を行った。小牧英夫協会顧問弁護士の仲介で実現したもので、西山裕康理事長が保険証廃止等に関する県弁護会としての意見表明を要請した。中上会長は「医療機関や国民への一方的な強制は問題」と応じ、協会に情報提供などの協力を求めた。

 西山理事長は「医療機関にも患者にもメリットの少ないオンライン資格確認システムの導入を一方的に療養担当規則で強制し、対応できない医療機関を保険診療から退場させるような手法はおかしい。また、保険証の廃止は、国民皆保険制度を壊し、法的に任意であるマイナンバーカードの取得の事実上強制につながる」と強調。
 中上会長は「医療機関や国民に一方的に強制するようなやり方は確かに問題だ。私としても今の政府の個人情報の取り扱い方は非常に危険であると考えている」「県弁護士会としては共謀罪プロジェクトチームが本件を担当して、すでに作業にあたっており、4月以降の次期執行部でも声明を出すという方針は引き継ぐ」と回答。
 一方で「県弁護士会として声明を出すには正しい情報を得る必要があるが、政府はさみだれ式に緩和措置を発出するなどしており、制度が非常に複雑になっている」と述べ、協会に情報提供などの協力を求めた。
 保険証廃止等の問題に関しては、すでに日本弁護士連合会が「個人番号カード(マイナンバーカード)普及策の抜本的な見直しを求める意見書」(2021年5月7日)、「行政及び民間等で利用される顔認証システムに対する法的規制に関する意見書」(2021年9月16日)、「『マイナ保険証』取得の事実上の強制に反対する会長声明」(2022年9月27日)など多数の意見書・会長声明を出しており、協会は今後も県弁護士会などと協力しながら運動を進めていく予定。
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