歯科部会だより
歯科定例研究会「自分にぴったりの材料を活かす!~交通整理をして、臨床に活かそう」感想文
2011.12.02
歯科定例研究会「自分にぴったりの材料を活かす!交通整理をして、臨床に活かそう」 感想文
自分にぴったりの修復材料選んで
歯科部会は11月13日、協会会議室で定例研究会を開催し、52人が参加した。「自分にぴったりの材料を活かす!~交通整理をして、臨床に活かそう~」をテーマに、愛知学院大学歯学部保存修復学講座准教授の冨士谷盛興先生が講演した。参加者の感想文を紹介する。
今回は、冨士谷盛興先生をお招きし、修復材料について講演いただきました。
まず前半は、厚労省の委員でもいらっしゃることから、紙面では書けない厚労省や財務省の興味深い裏話を楽しませていただきました。
本題は3項目で、①自分にピッタリのワンステップボンディング材は?、②知覚過敏抑制材は、何を使えばよいか? ③新しいジャンルの修復用コンポジット、インジェクタブルレジンを使いこなす! でした。
ワンステップはちょっとな…という先生もいらっしゃるでしょうが、ステップを簡略化せずちゃんとやれば、臨床的には問題はありません。
「ちゃんとやる」とは、エタノールやアセトン含有のため、使用直前に採取する。せめて1滴は出す、すぐキャップを閉める、マイクロブラシで新しい液を何度か塗り足すように塗布、中から強圧エアーで水を飛ばす、などです。どの製品を選ぶかは、コスト、時間、臨床スタイルによります。
次に知覚過敏抑制材については、①象牙細管口を封鎖する、②細管内組織液を固定する、③神経や象牙芽細胞を鈍麻の三つの治療戦略から、製品の使う順番に気をつけましょう。詳しくは、医歯薬出版「象牙質知覚過敏症」をご覧ください。
最後に、最新のインジェクタブルレジンは、ペーストタイプより物性の優れた物もありますので、どんどん使用してください。
【洲本市・歯科 伏見 竜治】