歯科部会だより
7月歯科特別研究会「歯科訪問診療時の留意点」感想文
2012.08.23
「疾患別に対応のポイントつかめた」
歯科部会は7月8日、協会会議室で歯科特別研究会「歯科訪問診療時の留意点~認知症・高齢者の口腔機能管理の実際~」を開催。尼崎市開業の村内光一先生を講師に、125人が参加した。参加者からの感想文を紹介する。
私は1995年に加藤武彦先生の勧めで往診を始めましたが、その頃往診をしている先生は少なく、世間の認識もほとんどありませんでした。
その後、村内先生が尼崎で他の職種の方々と往診されているところを見学させていただきましたが、当時はまだ手探りの状況のように思われました。
このたびの講演をお聴きしまして、私の頭の中がすっきり整理されました。脳梗塞などの脳血管疾患、パーキンソン病などの神経難病、認知症などの廃用性など、よく遭遇する代表的な疾患別にポイントがまとめられていて、具体的な症例を動画も使ってご紹介いただき、よりイメージができました。
書籍はたくさんありますが、一から勉強していては時間を要するだけで、実績のある村内先生の生きた講演を聴く方がよほどためになります。
最近はOFFチューブで胃ろうの患者が増えています。先日奈良県での生涯研修セミナーで加藤先生は、「胃ろうではなく口から食べられるように歯科医師はがんばらないといけないよ」と話されていました。そのためには食べられる義歯を作らなければいけません! 「作るだけ作って後は知らないと逃げている歯科医師が多い」とSTや医師からクレームもあるようです。
これまで満足できる義歯は、自分の診療所でもそんなに多くないと感じています。往診患者が相手となるとなおさら難しくなります。歯科往診の点数がさらに加算されれば、今後往診に携わる歯科医師も増えるでしょう。
今後も歯科往診に役立つこのような研究会を開催していただきたいと思います。
【高砂市・歯科 傅 晴光】