歯科部会だより
2月歯科定例研究会「歯科から支援する摂食機能療法の実際」ご案内
2013.01.16
兵庫県保険医協会歯科部会 2月歯科定例研究会のご案内
「歯科から支援する摂食機能療法の実際」
日 時 2月17日(日)14時~17時
会 場 兵庫県学校厚生会館7階大会議室 (JR元町・阪神元町駅東口から、北へ徒歩1分)
講 師 九州歯科大学・摂食機能リハビリテーション学分野教授 柿木 保明 先生
定 員 120人(事前申込順)
対 象 歯科医師、歯科衛生士、看護師
※協会未入会の先生は、この機会にご入会の上ご参加下さい
従来、歯科診療の中心は歯と歯肉の治療に中心を置いてきましたが、高齢社会の到来により、食べる機能を中心とした歯科におけるリハビリテーションについても理解されるようになってきました。
本来、摂食機能とは、捕食、咀嚼、嚥下といった一連の機能を指していますが、現状では、「摂食・嚥下リハビリテーション」という語句が広く使われていることから、臨床の現場では、摂食と捕食を混同したり、嚥下訓練を摂食機能療法と理解している医療スタッフも多いように感じます。また、摂食・嚥下リハビリには、咀嚼は必要ないと考えているリハビリ医がいるのも事実ですが、これは、施設や病院における義歯調整がうまくいってないことにも関連しています。
摂食機能療法を効果的に進めるには、適切な嚥下位や機能的な舌の動きとともに、これらの働きをサポートする義歯の効用が重要ですが、従来の義歯調整の方法では対応できない高齢患者が増えており、義歯を利用した摂食機能の構築が困難な理由にもなっているようです。
そこで今回は、摂食機能療法における歯科の位置づけと意義を中心に、効果的な摂食機能療法を実践するために必要な歯科的サポートと、要介護高齢者における義歯調整の問題点についてもふれながら、臨床対応の実際についても、お話をしたいと思います。 【柿木記】