歯科部会だより
3月歯科定例研究会「臨床に役立つ歯髄・象牙質の知識」ご案内
2013.02.13
<3月歯科定例研究会・ご案内>
臨床に役立つ歯髄・象牙質の知識
—象牙質/歯髄複合体の防御・修復機構と歯髄保存の臨床—
日 時 3月10日(日)14時~17時
会 場 兵庫県保険医協会会議室(神戸フコク生命海岸通ビル5階)
講 師 新潟大学大学院医歯学総合研究科 口腔健康科学講座 う蝕学分野 興地 隆史先生
定 員 120人(事前申込順)
参加費 会員・無料
*協会未入会の先生は、この機会にご入会の上ご参加下さい
歯髄に生来備えられる防御・修復機構が歯髄保存療法の根幹を支えていることは疑いありません。今日では、象牙芽細胞層近傍に常在する樹状細胞による免疫監視機構、感覚神経線維による神経原性炎症反応など、歯髄で巧妙に営まれるさまざまな生体防御反応の実態が解明されつつあります。また、修復象牙質形成をはじめとする象牙質/歯髄複合体の修復機構についても、幹細胞から新生象牙芽細胞への分化過程や新生硬組織形成過程などが、タンパクあるいは遺伝子レベルで解析されています。さらに臨床的には、歯髄の修復機構の誘導や賦活化が期待される生体材料として、mineral trioxide aggregate が注目されています。
本講演では、以上のような歯髄の防御・修復機構に関する知見を俯瞰しながら、歯髄保存療法の新たな展開の可能性を考察したいと思います。【興地記】