歯科部会だより
<ご案内>1月歯科定例研究会「診療が変わる くすりの知識」
2013.11.07
<ご案内>1月歯科定例研究会「診療が変わる くすりの知識」
日 時 2014年1月19日(日)14時~17時
会 場 兵庫県保険医協会会議室(神戸フコク生命海岸通ビル5階)
講 師 明和病院歯科口腔外科部長 末松 基生先生
定 員 120人(事前申込順)
参加費 会員無料
※協会未入会の先生は、この機会にご入会の上ご参加下さい(入会金なし。月額会費:開業医5,000円、勤務医3,000円)
近年、医科においては生活習慣病やがんの国家的対策により健診の機会も増加し、その結果疾病の掘り起しが進み、対応する薬剤処方が増加の一途をたどっている。さらに新薬の開発もめざましい。
一方、歯科領域では若年者の齲蝕診療は減少の一途で、高齢者や有病者に対する総合診療の機会が飛躍的に増加している。歯科医師はこのような社会情勢を踏まえ、医科の薬剤処方をより深く理解し、安全な歯科診療を提供する必要に迫られている。しかし病識のない患者は非常に多く、歯科医院において全身状態を正確に問診で把握できるケースはまれであり、かといって逐一医科主治医に問い合わせる余裕はない。
重要なヒントとなるのが「おくすり手帳」である。いくつかのキーになる薬剤を覚えるだけで使用薬剤から全身状態を推定することが可能になる。既知の疾患別に診療上の注意点を列挙する成書は多数存在するが、そもそも病識がない患者に対応する現場では役に立たないことは皆が経験していることであろう。
本講演では現場の立場で、病識のない患者の「おくすり手帳」から全身疾患を推測し、患者・歯科医師相互の危険を回避する方法を述べる。薬剤については本年発売された新薬までフォローし、一般名ではなく商品名で解説する。また、自身で処方する薬、特に抗菌薬、鎮痛薬、局所麻酔薬、粘膜疾患用薬剤などについてその基本とup to dateを、病院歯科における多数の有病者診療経験と最新のevidenceを基に解説する。【末松記】