歯科部会だより
<ご案内>医科歯科連携研究会「糖尿病の合併症管理最前線」
2013.11.15
<ご案内>兵庫県保険医協会.神戸支部 医科歯科連携研究会
糖尿病の合併症管理最前線
~医科・歯科それぞれの立場から~
日 時 12月8日(日)午後2時~
会 場 兵庫県私学会館101号(JR・阪神元町駅東口から徒歩3分。神戸市中央区北長狭通4-3-13)
参加費 会員無料
糖尿病の合併症管理最前線
講師:新須磨リハビリテーション病院院長・東邦大学名誉教授 芳野 原先生
先進諸国のみならず我が国においても糖尿病患者数の激増が大きな社会問題となっています。糖尿病患者数の増加はただちに医療費の増大にむすびつき、糖尿病関連の医療費は国民総医療費の10%を凌駕するものと考えられます。糖尿病の3大合併症としては、網膜症、神経障害、腎症が挙げられますが、とくに腎症進展からの透析導入阻止は、医療費抑制の点からも第一線の臨床医にとって極めて重要な命題となります。一方、糖尿病症例は非糖尿病症例に比べて心筋梗塞や脳梗塞発症の頻度が高いことも良く知られています。最近の合併症管理についての話題としては、海外の大規模介入試験において、厳密な血糖管理がむしろ心血管イベントを増やす可能性が示されたこと、そして平均血糖値を表すHbA1cの管理のみならず血糖の変動幅(スイング)の管理が血管合併症管理に重要であることが報告されています。また、糖尿病症例の易感染性も最近の話題で、とくに高血糖のままで歯周病を放置しておくと、心内膜炎の原因となる可能性があり、外科手術前の歯周病の管理は術後の合併症回避のために必須のものと考えられます。本講演では、腎障害への早期介入を含めた糖尿病の合併症管理についての最近の話題についてお知らせしたいと思います。(芳野記)
「糖尿病と歯周病」~一臨床歯科医の視点から
講師:高知県・のむら歯科院長 野村 圭介先生
近年、様々な研究から「歯・口の健康が全身の健康」に関わることがわかってきました。特に、歯周病は糖尿病の第6番目の合併症として認知されています。糖尿病は、合併症の進行が大きな問題ですが、3大合併症である「糖尿病網膜症・腎症・神経障害」などの予後に比べたら「歯がなくなることなんて・・」と思われそうですが、「食」ということで大きく関わってきます。糖尿病患者さんの食事療法は、しっかりといろいろなものが噛めることが必要です。また、運動療法を含め、患者さんのADLやQOLにも大きく関わってきます。歯科からの連携をお話させて頂ければと思っています。(野村記)
※「療養指導医取得のための講習会」「歯科医師登録医のための講習会」日本糖尿病協会登録済。当日受講票をお渡しします
※未入会の先生は入会の上ご参加下さい。
※参加お申し込みの方は事前にご連絡下さい。電話078-393-1805