歯科部会だより
<感想文>2月歯科定例研究会「食医のススメ」
2014.04.03
<感想文>2月歯科定例研究会「食医のススメ」
キュアとケアで在宅患者さんに関わる
歯科部会は2月23日に協会会議室で、歯科定例研究会「食医のススメ~歯科の、歯科による、歯科のための嚥下リハ~」を開催。大阪大学歯学部附属病院顎口腔機能治療部外来医長の野原幹司先生を講師に71人が参加した。参加者の感想文を掲載する。
私は就職して1年の歯科衛生士です。まだわからないことだらけで、日々の診療や往診の中でも「もっとよくなる方法はないのか」と思うことがたくさんあります。今回のセミナーは、そんな日々の疑問を一つでも解決できるきっかけになれば、と思い参加させていただきました。
このセミナーを受けて衝撃を受けたのは、誤診により食べることをあきらめている方が、たくさんおられるということです。在宅や施設での生活では、状況が変わっていく過程で、その都度、正確な診断を受けられない方が多いと知りました。
何が原因での摂食嚥下障害なのか、どのような訓練で改善されるものなのかという診断が往診で求められることを強く感じました。
また同時に、訓練では解決できない場合があることも知りました。しかしキュア(訓練)ができない方にはケア(支援)という形で関わることができるということ、患者さまの幸せを考え、よく見て関われば、どんな方にでもケア(支援)はできるということを学びました。
私たちに求められることは、まず患者さまの状態をよく観察し、現状をしっかり把握すること。そしてその上で、必要な訓練や支援を考え、できる限りご家族や介護者にお伝えすることだということです。
毎日患者さまと会えるわけではない私たちだけでは、できることに限界があります。だからこそ毎日少しずつでもできることを考え、伝え、実行してもらうことが大切だと感じました。
健康で長生きするために、歯科の分野から「口で食べること」をしっかりサポートしていきたいです。 【須磨区・とも歯科医院 歯科衛生士 阪田 郁佳】