歯科部会だより
2017年7月歯科定例研のご案内
2017.07.23
兵庫県保険医協会 7月歯科定例研究会
『予防歯科』から『生活習慣病を予防する歯科』への転換
日 時: 2017年7月23日 (日)14:00~17:00
会 場: 兵庫県農業会館10階会議室
元町駅から南徒歩10分 兵庫県保険医協会(神戸フコク生命海岸通ビル)東向かい
講 師: ①武内 博朗 先生
鶴見大学歯学部探索歯学講座 臨床教授 神奈川県綾瀬市(医)武内歯科医院理事長
医学博士
講 師: ②小林 和子 先生
NPO法人神奈川県健康管理士会 理事長
定 員: 120人(事前申込順)
参加費: 会員無料
①〜お口の専門的ケアが、生活習慣病の予防・改善になる理由〜
武内 博朗 先生
予防歯科の新しいパラダイム ~NCDs(生活習慣病)を予防するための歯科外来のすすめ~
総論を提示したうえで、開業医が実践できる各論を判りやすく解説します。
(1)歯を保存する歯周治療から慢性炎症、菌血症を制御して血管・代謝の健康へ
(2)欠損を回復する補綴から代謝・体組成を回復する補綴診療へ
歯科口腔領域の予防がNCDs(生活習慣病)の発症予防、抗加齢、健康増進とどのように関係しているのかをお話しします。近年、健康だった人がNCDsを経由し、寝たきりに至る全体像が因果関係と共に示されました。歯科的介入が具体的にどのような機序で血糖値を下げるのか等を解説し、補綴医療による咀嚼機能回復と保健指導の組み合わせによる健康増進効果についても紹介いたします。
■歯周病は、慢性持続性炎症と血管病 歯周病予防は、歯の健康のみならず循環器の老化防止、糖質代謝の悪化防止、抗加齢にも関係する予防行動と言えます。
■咬む機能を生涯維持する 大臼歯喪失は、糖質偏重(炭水化物:ご飯、パン、麺類等の過剰摂取)となり丸呑みによる食速度増加と食後高血糖、およびカロリーオーバーやタンパク質・ビタミン低栄養等と関係していたのです。その後タンパク質低栄養(低アルブミン血症)を経由し、骨格筋量低下からロコモディブ症候群へと負のスパイラルがスタートするのです。
歯科補綴医療はこうした状態を改善し、糖尿病などの代謝性疾患に対するきわめて初動的な領域を担っているのです。咀嚼機能回復と代謝、体組成の改善の発現までを包括し補綴診療とすることで、歯科がより一層健康寿命の延伸に寄与するものと思われます。【武内記】
②〜歯科医院で行なう食育・生活習慣保健指導の実際〜
小林 和子 先生
保健指導の目標は、口腔保健は勿論の事、NCDsの予防・改善そして健康寿命延伸のための健康増進にあります。様々な方の保健指導を経験し、その内容や方法も回を重ねるごとに改善してきました。
こうした保健指導により患者自身が生活習慣や食習慣の改善ポイントをより早く理解し、行動変容につながり易くなっています。
栄養状態及び体組成が改善し、身体の不調が取り除かれたなど、嬉しい声も聞かれるようになり、新しい保健サービスが評価されるようになって来たと感じています。この貴重な機会に兵庫の先生方々にぜひとも歯科における保健指導の有効性をお話させていただきます。
【小林記】
*協会にご入会でない先生はご入会のうえお申し込みください。
(入会金なし、会費(月額):開業医5000円、勤務医3000円) >>ご入会のご案内 >>資料請求
__________________________________________________
お申し込み、お問い合わせは協会歯科部会(TEL:078-393-1809)まで