歯科部会だより
2018年4月歯科定例研のご案内
2018.04.29
兵庫県保険医協会 4月歯科定例研究会
長期経過から考えるペリオ
=力によるトラブル=
日 時: 2018年4月29日 (日)14:00~17:00
会 場: 兵庫県保険医協会会議室(会場へのアクセス)
JR・阪神元町駅東口から南へ徒歩7分。
講 師: 内田 剛也 先生
神奈川県川崎市・内田歯科医院院長
定 員: 120人(事前申込順)
対 象: 歯科医師、歯科衛生士
参加費: 会員無料
中等度以上に進行した歯周炎では歯周組織の支持力が低下するため、2次性咬合性外傷を生じます。このため、受圧サイドの支持力向上を目的とした口腔機能回復治療による咬合性外傷のコントロールは、プラークコントロールと同様に重要となります。
また最近では、加圧サイドの外傷的な咬合力の制御を目的とした認知行動療法なども行わられるようになりました。
片側の顎関節円板転位側と習慣性咀嚼側は一致性があると報告されています。習慣性咀嚼側では外傷的な咬合力により、度重なる補綴装置の破損や脱離、進行した歯槽骨吸収や歯の病的移動を認める症例を経験してきました。
長期的に歯周組織を安定させ、機能を維持するためには、歯周組織に炎症や咬合性外傷を誘発しないように配慮することが重要であり、顎位の是正を目的とする顎関節治療や歯列保全を目的とする口腔機能回復治療、その後のメインテナンスやSPTをイメージした治療計画の立案が求められることになります。
本講演では、右側にクリックを伴う局所重度歯周炎症例をとうして、歯周組織の回復を妨げる因子としての咬合性外傷についてと、SPT開始14年が経過した初診時に、左側にクリックが存在した中等度歯周炎症例で経験した外傷性咬合によるトラブルについて報告します。また、皆さんに習慣性咀嚼による咬合性外傷の関係を意識していただくために、当院で初診時に歯科衛生士が行っている顎関節のチェックについても触れたいと思います。歯科衛生士の皆さんにも、ぜひお聞きいただきたい内容です。【内田記】
お申し込み、お問い合わせは協会歯科部会(TEL:078-393-1809)まで