薬科部だより
薬科部5月研究会「2型糖尿病治療薬の展開」のご案内
2011.04.15
2型糖尿病治療薬の展開 ~DPP-4阻害薬と高用量メトホルミンを中心に~
日 時 5月14日(土)午後3時45分~6時
※3時45分から4時まで共催会社による製品紹介
会 場 兵庫県農業会館11階111号室(JR・阪神「元町駅」東口南へ徒歩7分)
講 師 神戸大学大学院医学研究科 糖尿病内分泌内科 助教 坂口 一彦 先生
参加費 無 料
共 催 大日本住友製薬株式会社
2型糖尿病は、従来はインスリンの分泌とインスリンの感受性がそれぞれ種々の程度に障害されることにより発症すると考えられていたが、近年ではこれにグルカゴン分泌の異常やインクレチン作用の障害も病態形成に加わることが明らかとなってきた。従って2型糖尿病患者に対しては、病態に則した適切な薬剤を選択することが重要である。糖尿病の治療の目的は合併症の発症や進展をおさえ、生命予後を改善させることであり、従って単にHbA1cを低下させることのみではなく、体重増加を起こさず、低血糖を起こさないように、さらには血糖変動を小さくするような治療が求められる。近年、本邦においても使用可能となったインクレチン関連薬は従来の治療薬とは異なり、治療に伴う種々の問題点について有利な点が多く、期待されている。一方、糖尿病患者の死亡原因の第一位は悪性腫瘍であり、糖尿病患者は一般人に比して癌の発生が多いことも報告されている。糖尿病の治療方法によって癌の発生に差があるという報告もあり、その中でメトホルミンはある種の癌の発症が他の薬剤よりも少ないと報告されている。
本講演では6種類となった経口血糖改善薬について概説するとともに、使用経験が増えてきたDPP-4阻害薬や高用量のメトホルミンについてのトピックスなどについて述べる。(坂口記)
お問い合わせは協会事務局石本・山田まで TEL078-393-1817