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薬科部12月研究会「血液作用薬(抗凝固薬・抗血小板薬)の薬理と適正使用」のご案内

2012.12.01

血液作用薬(抗凝固薬・抗血小板薬)の薬理と適正使用

日 時  12月1日(土)午後4時~6時
会 場  兵庫県保険医協会会議室
講 師  近畿大学薬学部 教授  松山 賢治 先生
参加費  1,000円 (保険医協会会員は無料)

「はじめに」
  学生に講義していると、抗凝固薬と抗血栓薬の違いをよく理解していないことがよくあります。ワルファリンは抗凝固薬ということは大体の学生が理解しているのですが、クロピドグレル(プラビックス)やサルポグレラート(アンプラーク)、さらにアルテプラーゼ(アクチバシン)になるともうお手上げです。今回は、ワルファリン、ヘパリンなどの抗凝固薬とバイアスピリン、チクロピジン、サルポグレラート、ジピリダモール、ベラプロストナトリウム、シロスタゾールなどの抗血栓薬を中心に薬理的な側面から講義させていただきます。
「血液作用薬の薬理」
 抗凝固薬のワルファリンは、肝臓でデスカルボキシプロトロンビンがビタミンKの働きでグラ化(カルボキシ化)される過程を阻害して、プロトロンビンの生成を抑制する薬です。デスカルボキシプロトロンビンは肝臓で生成されるので、肝癌や肝硬変になると出血しやすくなるのは凝固因子が作られなくなるからです。一方、ヘパリンは血中に存在するアンチトロンビンⅢに結合し、これを活性化することでトロンビンの作用を失活させて強い抗凝固作用を示します。一方、抗血小板薬は、血小板内でサイクリックAMPを増加させて遊離のカルシウムイオン濃度を低下させることで抗血小板作用を発揮します。また、播種性血管内凝固症候群(DIC)は、末梢血管で凝固と線溶という矛盾した症状が同時に起きる病気です。DICは血液作用薬の薬理を知る上で格好の病態です。最後に、DICについて述べるとともに、手術前の抗凝固薬の止め時についても併せて述べさせていただきます。   (松山 記) 

*研究会終了後、午後6時30分から「薬科部忘年会」を開催します。併せてぜひご参加ください(要事前申し込み・会費5,000円)

※お問い合わせは、協会事務局まで Tel:078-393-1803 Mail:yamada-t@doc-net.or.jp

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