薬科部だより
薬科部第9回薬剤師のためのフィジカルアセスメント研究会のご案内
2015.09.12
①薬局・在宅でのパルスオキシメーターの読み方
②在宅酸素(HOT)に触れてみよう
日 時 9月12日(土)午後3時~4時30分
会 場 兵庫県保険医協会5階会議室(JR・阪神「元町駅」より南へ徒歩7分)
講 師 西宮市・広川内科クリニック 院長 広川 恵一 先生
ミヤコ在宅医療サービス株式会社 営業部課長 東野 健悟 氏
司 会 東灘区・祥漢堂薬局住吉店 薬剤師 松枝 静紀 先生
参加費 500円(協会会員は無料)
①薬局・在宅でのパルスオキシメーターの読み方
フィジカルアセスメント・バイタルサインの勉強も繰り返すことが大切です。この度も脈拍・血圧・体温・呼吸の勉強をしたいと思います。
今回は「薬局・在宅でのパルスオキシメーターの読み方」をテーマにあげました。パルスオキシメーターは血圧計・体温計・聴診器とあわせ現場での4つの必需品の一つ。どんなとき使うか、どう読むのか考えていきたいと思います。
問診・身体診察が基本ですが、パルスオキシメーターの血液の酸素飽和度(SpO2:酸素取り込み指標)の値が下がっていると喘息・肺炎・間質性肺炎・気胸など(早期)診断につながることがあります。もちろん治療効果の判定に役立ちます。
SpO2低下の原因はさまざまに分類されて混乱しますが、これは以下の5つの語呂合わせにして覚えると便利かと思います。
A:Alveolar function (肺胞機能)、B:Balance of ventilation-perfusion (換気血流均衡)、C:Collapse (シャント)、D:Diffusion (拡散障害)、E:Extrapulmonary (肺外要因)
とくに大切なのはB・DとEで、換気障害・気道炎症・狭窄・分泌物・酸素運搬障害・その他が単独~複合しており、疾患として気管支喘息・慢性閉塞性肺疾患・肺炎・気管支拡張症・間質性肺炎・心不全-肺水腫・肺梗塞・腫瘍・無気肺・気胸・胸水・腹水・発熱・心因性などがみられます。(広川 記)
②在宅酸素(HOT)に触れてみよう
厚労省はベッド数を1割削減し入院患者を在宅医療・介護へ移行させる方針を打ち出しています。わが国の急速な人口の高齢化・脳血管障害患者・認知症患者の増加により、寝たきりの高齢者も増加の傾向にあります。食べられなくなった時の栄養管理・呼吸管理を含めた誤嚥性肺炎への対応など終末期医療のあり方も大きな課題です。
今回は呼吸器管理の基礎である在宅での呼吸管理について在宅酸素療法の知識を習得し、投薬と合わせて患者様のQOLを上げることに重点を置き在宅酸素療法(HOT)を理解していただきます。(東野 記)
※お申し込み・お問い合わせは事務局 楠・山田までTEL078-393-1803 E-mail: yamada-t@doc-net.or.jp
※パルスオキシメーターをお持ちの方は当日ご持参いただきますようお願いいたします。
※同日16時30分より同会場にて、震災プレ企画「災害と薬剤師」が開催されます。ぜひあわせてご参加ください。