薬科部だより
薬科部1月研究会「口腔管理と全身疾患」のご案内
2016.01.30
薬剤師さんに知ってもらいたい歯科のホットなトピックス
口腔管理と全身疾患
日 時 2016年1月30日(土)午後4時~6時
会 場 兵庫県保険医協会 6階会議室(JR・阪神「元町駅」南へ徒歩7分)
神戸市中央区海岸通1-2-31神戸フコク生命海岸通ビル6階
講 師 神戸常盤大学短期大学部 口腔保健学科 教授
ときわ病院(三木市)歯科口腔外科 足立 了平 先生
参加費 500円(協会会員は無料)
口腔は全身を映す鏡ともいわれます。重度の歯周病が存在すると、全身的にはまず喫煙習慣と糖尿病を疑います。糖尿病患者では歯周病を合併する割合が高く重症化しやすいことが知られています。一方で、歯周病の存在がインスリン抵抗性を高め糖尿病の悪化を招くことはあまり知られていません。最近では、糖尿病の診断がなされると同時に歯周病のコントロールを開始することが標準治療になっています。
また、高齢者においては口腔内細菌が誤嚥性肺炎の原因菌になることはよく知られています。このような疾患以外にも、動脈硬化、急性冠症候群、心内膜炎、低体重児出産、肥満、メタボなどとの関連が示唆されており、徹底した専門的口腔ケアがこれらの疾患の発症に対して抑制的に作用するのではないかと考えられています。
歯科では毎日のように出血を伴う処置を行っていますので、抗血栓療法患者が自己判断で抗血栓薬を中断して歯科を受診することは少なくありません。いまや通常の抜歯に際しては抗血栓薬を継続したままで施術するのが一般的です。他にも、ビスフォスフォネート製剤と顎骨壊死、がん化学療法や放射線治療と口腔粘膜炎、災害関連死・・に対する口腔ケアの重要性など、周術期から災害まで歯科と薬剤のコラボの可能性について一挙大公開させていただこうと思います。【足立 記】
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