薬科部だより
薬科部7月研究会「神戸大学病院薬剤部におけるポリファーマシー解決に向けた取り組み」のご案内
2017.07.15
神戸大学病院薬剤部におけるポリファーマシー解決に向けた取り組み
日 時 7月15日(土)16時~18時
会 場 兵庫県保険医協会 6階会議室(JR・阪神「元町駅」南へ徒歩7分)
講 師 神戸大学医学部附属病院 薬剤部 主任 木村 丈司 先生
参加費 1,000円(協会会員は無料)
ポリファーマシーは高齢化と密接な関わりがあり、それを産む要因として高齢化による複数の疾患・症候の合併、複数診療科の併診、薬剤の副作用に対する薬剤の追加等がある。ポリファーマシーの是正は患者アウトカムの面でも医療経済的な面でも高齢者医療における重要な課題である。ポリファーマシーの定義の一つである潜在的に不適切な処方のスクリーニングツールとして、海外ではbeers criteria やSTOPP/START criteriaが活用され、その有用性が報告されている。一方、本邦でこれらのツールを活用した報告は限られ、その有用性の検証は不十分であった。そこで神戸大学医学部附属病院(以下、当院)では、STOPP criteriaを用いたポリファーマシーに対する取り組みを2014年6月から行っている。
世界的にも類を見ない速度で高齢化が進む本邦において、ポリファーマシーを効率的に是正する方法を確立することは重要な課題である。しかし、薬剤の変更・中止により病態の悪化や退薬症状が出現するリスクもあり、ポリファーマシーへの介入にあたってはこれらのリスクとベネフィットを十分に吟味する必要がある。
今回の講演では、高齢者のポリファーマシーに纏わる問題の解決に向けた当院の取り組みについて紹介しながら、この問題の解決に向けた課題について考察したい。【木村 記】
※お申し込み・お問い合わせは事務局 楠・山田までTEL078-393-1803 E-mail: yamada-t@doc-net.or.jp