兵庫県保険医協会

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【抗議声明】川内原発1号機の再稼働

2015.08.22

2015年8月22日


九州電力川内原発1号機の再稼働に断固抗議する

   

  兵庫県保険医協会理事長 西山 裕康

 

 新規制基準に適合したとして、8月11日、九州電力は川内原発1号機を再稼働した。新規制基準下、全国初の再稼働である。われわれは川内原発の再稼働を強行した九州電力、政府、原子力規制委員会に対し、強い憤りをもって断固抗議する。

 福島第一原発事故は今も事故の原因すら解明されていない上、川内原発は30年以上経過した老朽原発であり、火山リスクも高く、避難計画の策定も甚だ不充分である。

 田中俊一原子力規制委員長は、新しい規制基準の適合審査は「安全性を保証するものではない」とし、菅官房長官は「原発の安全性は、規制委員会の判断にゆだねている」、「個々の再稼働は事業者の判断で決める」などと発言し、責任の回避に終始している。たとえ事故が起きても誰も責任を問われない、取れないような体制の下での原発の再稼働は断じて認められない。

 毎日新聞が8月8日、9日に行った世論調査では、川内原発の再稼働に反対が57%など、国民の多くが再稼働に反対している。政府は国民の声に耳を傾け、脱原発の道に進むべきである。

 われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を産出し続ける原発の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。稼働中の川内原発1号機の停止を直ちに行うことを強く求める。