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【抗議文】関西電力高浜原発4号機、緊急停止を受けて 日本政府に抗議
2016.03.12
内閣総理大臣 安倍 晋三 殿
経済産業大臣 林 幹雄 殿
環境大臣 丸川 珠代 殿
2016年3月12日
関西電力高浜4号機、緊急停止を受けて
日本政府に抗議する
兵庫県保険医協会
第1035回理事会
2月29日午後2時過ぎ、関西電力高浜原発4号機が、発電と送電を開始する作業中、緊急停止した。この緊急停止は、従来から言われているように新規制基準が安全・安心を保障するものではなく、原子力規制委員会による審査そのものも保安ケーブルの現認が行われていないことに象徴される提出書類を中心とした再稼働ありきの審査であり、極めて不完全なものであることを証明した。関西電力により行われてきた定期点検の内容は不十分なもので、点検そのものもずさんに行われてきたことは明白であり、とても信用できるものではない。
原発に忍び寄る老朽化の影響は十分に解明されてはいない。特に高浜原発4号機はプルサーマルも行ってきた。原子炉圧力容器の中性子照射による経年的脆化の予測も不透明である。
また、4年を超える停止期間を経た原発の再稼働は、現状では予測不可能な危険性をはらんでいる可能性も明らかになった。
われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を出し続ける原子力発電所の新設、増設、再稼働に強く反対する。
新規制基準が極めて不十分なものであり、安全を保障しているものではないこと、これに基づき原子力規制委員会がこれまでに行った審査がずさんなものであったことを政府は認め、稼働中の原発を直ちに停止すること、すべての原発を速やかに廃炉にすること、エネルギー基本計画を節エネ、省エネ、再生可能エネルギー中心の計画に見直すことを断固求める。