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【声明】大津地裁の 高浜原発再稼働差し止め仮処分決定を支持し、 すべての原発の廃炉を

2016.03.12

2016年3月12日


大津地裁の高浜原発再稼働差し止め仮処分決定を支持し、

すべての原発の廃炉を求める   

  兵庫県保険医協会

第1035回理事会

 大津地裁(山本善彦裁判長)は3月9日、関西電力高浜原発3・4号機の運転差し止めを命じる仮処分を決定した。稼働中の原発を停止させる司法判断は初めてとなる。この仮処分を受け、関西電力は10日、運転中の3号機を停止させた。

 今回の決定は、福島第一原発事故の原因究明が進んでいないなか、関西電力と規制委員会の安全対策に対する姿勢は不十分と指摘し、住民らの人格権が侵害される恐れが高いとして、運転差し止めを認めた。

 これまで国が自治体任せにしてきた避難計画についても、「国主導で具体的な避難計画が早急に策定されることが必要」と国の責任に言及するとともに、関西電力にも「避難計画を含む安全確保対策にも注意を払う必要がある」と一定の責任を求めている。

 国民のいのちと安全を軽視して、原発の再稼働を強引に推し進める政府や電力会社への重い警告であり、原発ゼロを望む国民世論に沿った決定である。

 われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、今回の仮処分決定を支持する。この決定を政府や電力会社は真摯に受け止め、稼働中のすべての原発を停止し、すべての原発を速やかに廃炉にすることを決断すべきである。