兵庫県保険医協会

2016年４月９日

四国電力伊方原発の使用前検査開始に抗議し、

再稼働しないよう求める   

  兵庫県保険医協会

第1036回理事会

　原子力規制委員会は4月5日、四国電力伊方原発3号機（愛媛県伊方町）で審査通りに機器や設備が機能するかの確認を行う使用前検査を始めた。使用前検査は再稼働に向けた最終的な手続きであり、合格後、7月にも再稼働を目指している。

　われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、伊方原発の再稼働について、問題を再三にわたり指摘してきたが、問題点は全く解消されていない。

　福島第一原発事故から5年が経過したが未だ収束作業も見通せておらず、国民の多くが「脱原発」を求めている。また、伊方原発は「日本一細長い」とされる佐田岬半島の付け根にあり、実効性のある避難計画が策定されていない。さらに、重大事故発生時の瀬戸内海の放射能汚染の影響を考えた場合、原発事故のリスクは広大な範囲に及ぶ。

　何より、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を出し続ける原子力発電所は、新設・増設・再稼働いずれも到底認められるものではない。

　改めて、伊方原発の再稼働準備の中止を政府・四国電力に強く求める。