兵庫県保険医協会

原子炉圧力容器に強度不足の疑いがある

川内原発１・２号機の停止を求める

  兵庫県保険医協会

第1045回理事会

　大型鋳鋼品メーカー「日本鋳鍛鋼」が製造したフランスの原発の重要設備について、フランスの規制当局は強度不足の疑いがあり、調査を進めていると発表した。鋼材の不純物濃度が基準を超えていたなどと報道されている。同メーカーは、国内でも８原発13基の原子炉圧力容器を製造しており、それぞれの原発について、電力各社は10月末までに調査し、原子力規制委員会に報告する予定とされている。再稼働ありきではない、真摯な調査を求めたい。

　稼働中の川内原発１・２号機の原子炉圧力容器にも、同メーカーの鋼材が使われている。九州電力は、川内原発への対応について「運転を止めず、メーカーに確認する」としているが、圧力容器が強度不足だった場合、大事故につながる可能性が高い。特に、川内原発１・２号機は運転開始から30年を超えている「老朽原発」であり、設備の劣化と相まって危険性はさらに高まっていると考えられる。

　われわれは、いのちと健康をまもる医療者として、事故による放射能汚染の危険性を内包し、安定処分できない危険な核廃棄物を産出し続ける原発の新設、増設、再稼働を到底容認することはできない。

　直ちに川内原発１・２号機を停止し、徹底的な調査を行うよう九州電力に求める。