トピックス
【抗議声明】国連での核廃絶交渉開始決議への反対表明に抗議する
2016.11.12
安倍晋三内閣総理大臣 殿
岸田文雄外務大臣 殿
国連での核廃絶交渉開始決議への反対表明に抗議する
兵庫県保険医協会
第1048回理事会
日本政府は10月27日、国連総会第一委員会に提出された「核兵器禁止条約」の交渉開始決議に、反対の立場を表明した。唯一の戦争被爆国の政府として許されざる行為であり、われわれは断固抗議する。
この決議は、オーストリアやメキシコなどの55カ国以上の国々が国連総会第一委員会に共同提出したもので、最終的には123カ国の賛成で採択された。同決議は、2017年に、核兵器を法的に禁止し核兵器の完全廃棄に至る条約の交渉を行う会議を開くことを求めており、核兵器が非人道的であるとの国際世論の高まりを反映した画期的な一歩と言えるものである。
核兵器を禁止することが世界の安全保障に資することは疑いの余地がない。日本政府は、被爆国日本にふさわしく、核兵器の廃絶条約の交渉開始に向けて積極的役割を果たすこと、来年開かれる核兵器禁止条約会議に、核兵器禁止と核兵器の完全廃棄にむけた法的拘束力のある文書を可能な限り早急に締結する立場で積極的に参加することを強く要求する。
今回、アメリカなどの核保有国の常軌を逸した圧力にもかかわらず、この決議に賛同した国々に対して心から敬意を表する。そして、核兵器禁止条約の交渉開始を求めて運動してきた国際NGOや市民運動の皆さんにこころから感謝申し上げ、命と健康を守る医師・歯科医師の団体として連帯することを表明する。