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【抗議声明】衆議院でのTPP承認案・関連法案の採決強行に抗議する

2016.11.12

内閣総理大臣 安倍晋三 殿

 

衆議院でのTPP承認案・関連法案の採決強行に抗議する

兵庫県保険医協会

第1049回理事会

 TPP承認案・関連法案が、11月4日の衆議院特別委員会に続いて、11月10日衆議院本会議において、自民・公明・維新の3党によって強行採決された。TPPへの慎重な審議を求める民意を無視して、承認案・関連法案を強行採決したことに対し、強く抗議する。

 TPPの審議をめぐっては、政府が提出した交渉過程についての文書は、多くが黒塗りされており、協定文書の和訳にも「誤訳」が多数存在するなど、国民の懸念や疑問に答えるだけの情報開示も審議時間も確保されていない。これは政府の、「情報開示と国民的な議論」を求めた国会決議にも反している。審議を尽くしていないにもかかわらず、数の力で採決を強行したことは、決して許されない。そもそも、特別委員会での強行採決時は議場全体が騒然としており、速記録の中でも「聴取不能」とされた部分も多く、採決自体無効である。特別委員会に差し戻し、審議をやり直すべきである。

 われわれは、政府が明らかにしている内容から見ても、TPP協定は日本の公的医療保険制度を切り崩し、国民の生活と健康を損なうものであると懸念している。地域医療に従事する医師・歯科医師の団体として、TPP協定を慎重に継続審議し、廃案にするよう強く求める。